好き勝手書くブログ

日々のニュースや出来事の中から書きたくなったことを突然書くブログ。

精神疾患を理解してないやつが多すぎる。

佐世保で未成年による殺人事件があったが、あれは恐らく精神疾患だろう。恐らく幼少期からすでに発症し相当の重症であったはずだ。しかし報道だけでしか解らないが、ほとんどケアされていないように感じる。

この事件の本当の真相はわからないのでともかく、日本では精神疾患への一般の理解度はかなり低いと感じている。

私は詳しくは言えないが、精神疾患を持つ知人と関わったことがある。

一般的に良く聞く精神疾患は「うつ病」であろう。この症状は「ストレスの影響で気持ちを上向きに出来ず、理由も無くつらいと感じてしまう。急に泣いたり、朝起きれなくなり、仕事も出来なくなる。」と言った感じの説明になる。なので「気の持ちようじゃない?やる気が無いだけじゃない?気が弱いから。」と言った間違った印象を与えているように感じる。

うつ病を初めとする精神疾患は「気持ち」の問題ではない。「肉体的」な問題である。

例えば、うつ病でない方でも強いストレスが原因の病気になることはあるだろう。胃炎、腸炎は一般的だ。「なんか体調悪い。急に下痢したり。」「ストレスだね」この会話は一般的にあるはず。誰も気にしていない。

が、うつ病となると「ストレスでうつ病になった」「気持ちの問題。気合が足りない」と言われがちである。

精神疾患とは何も気持ちの病気ではない。脳の病気である。

強いストレスで胃が痛くなるように、腸が痙攣して下痢になるように、強いストレスで脳の機能が落ちるのだ。それにより、神経伝達物質が不足する。うつ病の場合は、神経伝達物質が足りなくなるために過去のストレスを緩和する物質「セロトニン」が不足する。

セロトニンは簡単にいうと「ストレス緩和剤」であり、例えば何かいやな思いをしたときに、そのうち忘れて気にならなくなるのはこのセロトニンの効果である。が、うつ病患者はこのセロトニンが不足しているのでいやなことが忘れられない。ストレスを受ける→ストレスを緩和できない→ずっと溜め込んだ状態になる→溜め込んでいることがストレスに→そのストレスを緩和できない・・・・という負のスパイラルに陥るのである。

これを「気にする問題ではない」「気合が足りない」「気持ちが弱い」「がんばれば大丈夫」と言えるか。はっきり言って無理。病院にいって薬を処方してもらうのが自然である。

例えば・・・

ストレス性腸炎で下痢しやすい方。

「ストレスで下痢が・・・」「気合が足りないんじゃないの?」「がんばって我慢すれば下痢も出ない。下痢が出てもがんばって我慢して!」と言うのだろうか。「トイレ行けば?」「胃腸薬飲めば?」「ホントにストレス?別の病気かもよ医者行けば?」のほうが自然だろう。

うつ病患者に「がんばれ」が禁句なのは、がんばったからよくなるものではないのに加えて、がんばることが良いことなのだ→でも脳の病気なのでがんばっても治らない→がんばれない→がんばれない自分にストレス→ストレスを緩和できない・・・という負のスパイラルに入れてしまうからである。

精神疾患は脳と言う目に見えない部分をつかさどる器官の不調の為、その他外見的な異常が感じられない。そのためただ怠けているようにしか見えないと言うのは解るが、明らかに異常な状態「急に泣き出す。」「急に死にたいと言い出す」などの症状がが続けばなにか脳に問題が無いか医者に行くのは自然である。医者にかかって薬をもらえばそれを飲むのは当然である。仕事に支障をきたすほどの重症であれば、休暇を取らせるのは致し方ないことである。他の病気で重症なら入院等して仕事を休むケースは普通にある。風邪で1日休む事だってあるだろう。同じである。精神疾患は身体異常が出にくいので入院するケースが少ないだけである。

精神疾患を語るときに「気持ちが弱い」などのワードを使うものは理解が足りない可能性がある。「うつ病はこころの風邪」などと言われるが、精神疾患は「脳」の病気である。「気持ちの病気」ではないということを認識すべきである。